2011年11月09日

エンジン不調/T3vanagon

先日の続きになりますが、ヘッドを組み付け後のエンジン不調??
全く予想もつかぬ自体、ヘッド組みつけは一応難なく終えることが出来たがこんな課題が待っているとは・・・・。
古い車なので何が起こるかわからないのが現状。
まず症状確認し、現状この車に何が起こっているかということを把握しなければなりません。
とりあえず、エンジンをふかしてみるとエンジン吹き上がりは良好です。
かなり力強く回ってくれますが、時間が経つと燃料が濃いせいかエンジンふかしている途中に止まってしまいます。
感じとしては「ストン」というように止まってしまいます。
時間が経つと、黒煙がモクモクでてエンジン不調になる??
非常に変わった症状です。
バルブクリアランスのズレとかではなく、全く新しい故障が・・・
通常考えられない故障がでてきたので、頭を整理することにします。
この車、O2センサーのコネクタをIGOFFのとき切り離すとECUメモリーをリセットすることが出来ます。
リセットしてエンジンのパワーバランスから点険します。
右から1、2左に3、4とスパークプラグのコード外してもエンジンの調子変わりません。
次に同様にインジェクタのコネクタも外していきますがこれまたエンジンの調子変わりません。
ということは、単気筒の不調ではなさそうです。
裏づけ調査をするために、エンジンコンピュータからでてるインジェクタと配線チェックします。

エンジン不調/T3vanagon

エンジンコンピュータはこの車の場合リアシートの下にありました。
ちなみに違うタイプは、In Luggage compartment と記載ありました。
配線図みますと同時に4発噴射なので、インジェクタのコネクタを一つにし抵抗はかります。
基準値は、15~20Ωです。
ここは、やはり問題ありません。
一応4つの合成抵抗を計算し、抵抗は測るも問題ないです。
プラグコートも4つとも抵抗はかりましたが、問題ありません。
プラグ外してみますが、思ったとおり4本とも真っ黒です。

エンジン不調/T3vanagon

このことで、全気筒に不具合がでていることがわかります。
ECUメモリーをリセットし最初は調子が良く跡からじわじわくるこの不具合、燃料系統の電装関係どこか悪いです??
エンジンのかかりは、悪くないですが水温センサからテストしていきます。
水温センサ二つついていますが、青いのがコンピュータ用で黒いのがメータ用だったと思います。
測定しますが、エンジン温度と同じように抵抗小さくなっていきますので問題ありません。
次にO2センサーはかります。
このセンサーは排気管中の酸素濃度を検出し、濃ければ薄く薄ければ濃いとコンピュータに命令をだします。
線は3本出ていて、白二本がO2センサを活性化させるヒータです。ヒータはもちろん問題ありません。
今回は緑の線を測定します。この線がコンピュータにいく信号線です。
測定するも、ちょっと反応が鈍いです。
鈍い、鈍い、鈍い、三回いっても鈍いので交換といきたいところですが裏づけするために他のセンサも測定します。
エアフロ、アイドルスタビリレー、スロットルスイッチ考えられるところは全てチェックします。
エアフロは、センさのフラップを動かしての測定と抵抗値はかり、吸気温センサも一緒にはかります。

エンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagon

特に問題ないので、その隣のスロットルスイッチを測定。
アクセルOFFでドウツウ、踏んでいくと∞、アクセル全開でドウツウ。
ここも問題ありません。

エンジン不調/T3vanagon

次に後ろに下がってテールレンズの右外しアイドルスタビのリレーまでの配線チェックしますがここも問題ありません。

エンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagon

これで、燃料系統のセンサ異常ありませんので、O2センサ交換してみます。

エンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagon

おそらくコレで不具合解消されればと思いましたが、


実は・・・・
反応はよくなったのですが,何かこんぽん的な見落としがあるのではと・・・
配線図を見直しますが一箇所ありました。

Ground connections ⑱-on engine block

エンジンコンピュータアースです。
O2センサの線もつながっています。
その線ゴニョゴニョ触ると調子よくなります。
また、触ると悪くなります。
コレでした、原因は・・・・
凄くやりにくい場所ですがアース端子繋ぎ直します。

エンジン不調/T3vanagon

やっと調子よくなりましたのでCO調整します。
O2センサの信号線にアナログとデジタル両方接続し調整していきます。
O2センサーは特性上0.2~0.4V(リーン)/0.6~0.9V(リッチ)になり必ずどちらかに振るので、
この特性を使ってCOの調整をします。

その前にアイドルスタビリティバルブにリークがないかも確認します。
 
エンジンをかけてる状態でコネクターを抜いて、右から出てるパイプを抜き、素早く右手親指でパイプを塞さぎます。
パイプが繋がってたバルブに、左手親指をあててみて、吸い付く感じがないようなので正常です。

次にCO調整です。基準値は0.3~1.1%です。
まず、センサーの補正を無効にする為の作業を行います。
エンジンを十分暖機した後にいったん止めて、。アイドルスタビリティバルブのコネクターを抜き、O2の信号線を外します。
次にセンサー側にテスターの+をつなぎ、ボディアースにテスター棒の-を繋ぎ測定準備し調整します。

エアフロの横のCO調節ネジ(6角レンチ)を回し、0.2~0.4Vと0.6~0.9Vに交互に振れるように調整する。
0.2~0.4V側の時 → 右に回し濃くする。
0.6~0.9V側の時 → 左に回し薄くする。
同じ周期なら補正無しで良い状態。
0.2~0.4V側に長い周期だと薄い。逆に0.6~0.9V側に長い周期だと濃い。

エンジンを止め、アイドルスタビリティバルブのコネクターを差し込みます。
O2センサーの平端子を差し込み、テスターも繋いだままにします。
エンジンをかけて、電圧が交互(10秒間で5回くらい)に振れればECU(コンピューター)でのCO補正もOKとし、
ようやく本来のバナゴンの調子が戻ってきました。

エンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagonエンジン不調/T3vanagon

カシャカシャ言うこの音独特ですが、なんか心がはずみます。

お車の修理依頼お待ちしてます。

053-592-1402




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