2011年10月08日

WSオイル交換要領

おはようございます。
お問い合わせがありました、トヨタ車のオートマオイルWS使用車の交換要領です。
メールでお返事との事ですが、伝わりにくい部分もありますので、このような形を取らさしてもらいます。
トヨタオートマオイルWS、高級車に使われていることが多いです。
ただ、このATミッションになりますと、ATゲージがついていません。
何故そのようにしたかは、メーカさんの考えなのでわかりかねますが、
販売当初はこのオイル無交換といわれていましたが、その後の補足資料などで交換要領などがかかれたものがありましたので考え改めたのではと・・・
まあ、それ以外にもATミッション自体かなりシビアな場所なので、知識のない人が交換できないようにということでゲージをつけなくしたという見方も有ります。
(ATオイルタイプWS)
このオイルの特徴を説明しますと、低中速域においてもロックアップが可能なスリップ制御型AT用フルード。
低温ではやわらかく、高温でも粘度低下しない特性を持っていて、クラッチ制御をダイレクトにソレノイドで制御するタイプと記載ありますが、難しいことは置いておき簡単に言うととにかく柔らかいさらさらオイルと思ってください。
ちなみに、200CCの流速を測定したところ、トヨタ代表オイル3点有りますが(ATの場合)D-2(60秒)、T-Ⅳ(61秒)、WS(42秒)という結果になりました。
オイルの特徴や、流速からもわかりますが、このミッションにオイルを交換するのであれば、純正が一番適しています。
D-2、T-Ⅳなどは、流速からもわかりますが、粘度的には同じだと思われますので、社外メーカオイルでもよろしいと思われますが、このようなことから、D-2、T-ⅣとWSの全てに使用できるオイルを社外メーカさんが作るには不可能ではと私は思います。
ワコーズさんなどで聞いても、このWSは純正オイルで交換してくれといわれます。
まあ、ここらへんのことが理由だと思われますが・・・
いまので想像ついてくれたと思われますが、仮に流速の遅い粘度の濃いオイルを入れたとしまうと思い力でミッションをまわそうとしますので、逆にミッションに負担になり故障の原因になりますので必ず純正オイルを使ってください。
ATオイルの値段を調べたので記載しときます。
20リットル缶(15100円+消費税755円)15855円になります。
4リットル缶(3320円+消費税166円)3486円になります。

前置きが長くなりすぎてすいませんが本題に入ります。
今回、交換方法を二種類提案します。
一つ目は、修理書に記載してあるやり方を紹介します。
お問い合わせがありましたのは、180系クラウンですのでクラウンの修理書から伐採します。(2005年12月の追加資料)
①ATF容量の約二倍のATF(タイプws)を用意する。
  ミッション形式わかりませんが、使用オイル量少ないので8、多いので10リッター(四駆)です。
  その二倍ということは、16~20リッターです。
②用意した新油と同等の回収容器を用意する。
③診断機をあて油温計測
 注意:油温上昇を防ぐためIGONでみる
この場合、自社である診断機HDM3000やAUTELのDS708で計測できるかは見てみないとわかりません、
④AT油温が80℃で以下であることを確認する。
 注意:油温80℃超えても可能ですが出来るだけ80℃以下に下げること。
⑤車両をリフトアップ
⑥リフィルプラグを取り外す。



⑦エンジンRUN、Pレンジアイドリング、エアコンOFF
⑧ヘキサゴンレンチでドレーンプラグを外す。
⑨リフィルよりオイル入れる
 注意;ATオイルポンプ性能(5L/min) との整合性をとるため、ATチェンジャー給油速度(2L/min)
 (このときオイルは、オーバーフローチューブより上にきた部分抜ける)
⑧新油残量が0,8リッタになったところで給油停止

 

⑨オーバーフロー部からの流出がなくなったらドレンコックを閉める。
⑩診断機でAT油温を計測し、高温補正量を求め、補充する。
⑪エンジン停止

コレが一つ目ですが、ATF全量交換する方式です。
次は、ATF半量交換する方式です。

車両の温度が冷え切っているのを前提にお話します。
①リフトアップ



②オーバーフロープラグ、チューブを外しオイルを抜く。
③オーバーフローチューブを取り付け、リフィルプラグを外し、リフィルからオイルを入れる。
④オーバーフロー部からオイルが出てきたら、オイルを入れるのをやめでなくなったらドレーンを閉める。
参考オイル量;オイルパン脱着で1.5リッター前後
         バルブボデー脱着で4リッター前後
⑤油量点険



⑥TC(4)-CG(13)を短絡
 注意;エアコンOFFで、スマートキーつき車は、必ずキーシリンダーに気をつけること
⑦エンジン始動
⑧シフトレバーをPからLレンジまでゆっくり操作したあと、再びPレンジにシフトアップする。(ノーマルゲート)
⑨シフトレバーPからSレンジまでゆっくり操作する。(シーケンシャルゲート)
⑩Sレンジにて1から6速まで操作したあと、再びPレンジにシフトする。(シーケンシャルゲート)



⑪油温検出モードに切り替える。
 N⇔Dを1.5秒以内に繰り返し6秒以上しNで終える。
 メータインジケータDが二秒点灯しその後ランプ消灯、点灯、点滅のいずれかの作動する。



フルード調整はD点灯時、油温46~56℃の時に行う。冷えていれば暖め、温度が高ければ冷ます。

⑫オーバーフロープラグを外す。
 オーバーフローする場合は、ドレンを閉める。
 オーバーフローしない場合は、リフィルから入れてやる。

⑬ミッション温度が冷めたのをみてもう一度同様の交換をする。

以上、2つの交換方法を紹介しました。
ATFは、エンジンオイルと違いミッションの通路を巡回しているのでこのようにオイル自体を抜いて換えるのではなく巡回させて変えるため最低2回やらせてもらいます。
距離も5万キロということも有りますし、おそらく2回ぐらいで大丈夫だと思われます。
実際はやってみないとわかりませんが・・・
ただ、オイルは4リッター缶での購入になるので、1缶もしくは2缶購入してもらいます。(使わなければ、返品します)
前述の交換ですと20リッター缶の購入になります。
ただ、どちらの交換も非常に手間のかかる作業でオートマオイルの温度がキーポイントになってきます。
そのため入庫してお車をよく冷まし、作業に取り掛かるため最低2日は頂けなければ交換のほう無理です。
私的には、前述の方法は、少し危険な匂いがしますので、
後述の方法で出来れば変えさしてもらいたいのですが、どうでしょう?
あとATプラスも入れるとなりますと、循環していくので二回目の交換の途中に入れればいいかと思われます。
ただ、ATプラスだけ入れるとなると、正規方法は温度を冷やしてから入れればいいと思われますが、ATプラス非常に容量少ないのでおそらくリフィルから入れるだけでも良いかもしれません。
ただし、AT添加剤ですので、オイル交換できるなら変えたほうがよいと思われます。
ATオイル交換プラスATプラスみたいな感じで・・・

ご検討ください。

お車の修理依頼お待ちしております。

053-592-1402

  


Posted by ヌーク at 07:04国産 ボデー